財政安定化基金とは
財政安定化基金とは、市町村が介護保険の運営をする上で財政を安定化させるための基金です。
分かりやすくいえば、
介護保険市町村がお金に困ったときに、お金をフォローしてくれる存在ですね。
お金をもらえる場合と、貸してくれる場合
市町村がお金に困っているときに、毎回、お金をくれるのか?と思われがちですが、世の中、そんなに甘くはありません。
お金をもらえる(交付)場合もあれば、貸してくれる(貸付)場合もあります。
(一部)交付してもらえる場合
交付してもらえるのは、お金に困っている市町村に非が無い時です。
つまり、お金に困っているのが市町村のせいではなく、他に原因があるときになります。
具体的には、
見込みを上回る保険料の未納により、収入不足が生じたときです。
このとき、不足分の半分を交付してもらえ、残りの半分は貸付となります。
未納は市町村のせいではなく、未納してしまった被保険者に原因があるので、足りない分の半分はあげるね、といった感じです。
(全額)貸付となる場合
一方で、市町村がお金に困っていても、交付はせずに全額を貸付になる場合があります。
見込みを上回る介護給付費の増大により、支出過剰となったときです。
市町村の見込みが甘かったのが原因なので、お金を貸しはしますがあげませんよ、といった感じでしょうか。
財政安定化基金の財源と設置者
財政安定化基金の財源は以下のようになっています。
国が1/3、都道府県が1/3、市町村1/3
どこも平等に負担しているんですね。
個人的には市町村もお金を出しているのが以外でしたね。
また、財政安定化基金は都道府県に設置されていることも覚えておきましょう。
その他、ケアマネ試験に出たことのあるポイント
財政安定化基金について、ケアマネ試験に出題されたポイントを挙げておきます。
①交付されるのは、介護保険事業計画期間の最終年度
②貸付たお金の償還(返済)期限は、次期の市町村介護保険事業計画期間の最終年度の末日
③上記の期限までに償還すれば、貸付金は無利子となる
市町村相互財政安定化事業とは?
財政安定化基金と似ているのが、市町村相互安定化事業です。
これは、市町村同士が手を組んで、市町村間の保険財政の格差をなくすためのしくみです。
広域連合による保険運営とは異なり、あくまでも保険者は各市町村のままです。
市町村の求めにより、都道府県が調整役をしたり助言や情報提供をすることになっています。
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