はじめに
以前、デュオアクティブET・レプリケアETの使用法について確認しました。
デュオアクティブET・レプリケアETの使い方を再確認しよう |
このデュオアクティブETに似た創傷被覆材に、デュオアクティブCGFがあります。
どちらもハイドロコロイドという成分が含まれており、適度な湿潤環境を維持することにより創傷治癒を促す、という点で共通した効果を期待できます。
しかし、デュオアクティブETとデュオアクティブCGFには、使用する点で大きく異なる点があります。
今回は、この2種類の創傷被覆材の違いについて確認していきます。
適応となる創傷の深さが違う
まず大きな違いは、適応となる(保険適用となる)創傷の深さが違うことです
デュオアクティブET :真皮に至る創傷用
デュオアクティブCGF:皮下組織に至る創傷用 |
具体的には、表皮剥離や水疱、d2の褥瘡といった「真皮に至る創傷」に対してはデュオアクティブETを使用することができても、デュオアクティブCGFを使用することはできません。
*この場合の「使用できない」とは保険償還できない・保険適用とならない、ということです。
でも実際には・・・
実際の現場では、真皮損傷に対してデュオアクティブCGFを使用することがあります。
例えば、以下のような場合です。
表皮剥離に対してデュオアクティブETを使用したいが、浸出液が多いため頻回な被覆材交換となってしまう。
→頻回な交換が患者の身体的・精神的な負担になる →交換回数を減らすためにデュオアクティブCGFを使用する。 |
後述するようにデュオアクティブCGFの方が浸出液を吸収するので、このような使用法をすることもあります。
この場合、デュオアクティブETにハイドロファイバー(アクアセルAgなど)を併用する方法もありますが、シンプルケアの観点からデュオアクティブCGFを使用することが多いです。
このように、保険償還を無視してでも創傷被覆材を使用することはあります。
浸出液の吸収量が違う
次に大きな違いは、浸出液の吸収量が違うということです。
デュオアクティブCGFはデュオアクティブETに比べて多くのハイドロコロイドを含むため、より多くの浸出液を吸収することができます。
デュオアクティブCGFは、厚いのでイメージしやすいと思います。
しかし、デュオアクティブETは薄い分、半透明なため、貼付した状態で創傷の観察できるといったメリットもあります。
まとめ
今回はデュオアクティブETとデュオアクティブCGFの違いについて確認してみました。
これらの違いを意識しながら、適切に使用していきましよう。
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