消化器病棟で働き始めて驚いたことの一つに胆汁還元・ガーレ還元があります。
そりゃあ、本来は胆管経由で腸内へ排泄されるものだから、体にとって悪いものではないでしょうが、ドレーンから流出した「排液」を口に入れることにはびっくりしました。
今回はそんなガーレ還元についてです。
目的
胆汁は脂質の消化・吸収やビタミンKの吸収、腸内細菌叢の正常化などさまざまな役割を担っている。ガーレ還元は、胆道ドレナージ(PTCDなど)によって体外へ排出された胆汁を経口・経管的に体内へ戻すことにより、本来の胆汁の役割を期待するために行われるものである。
方法
・排液ボトルに溜まった胆汁をガーゼ等で濾す。
・経口で内服する場合には、飲みやすいように工夫する。
単シロップで割る、冷蔵庫で冷やす、氷を入れるなど。
・経鼻チューブ等で行う場合には、濾したものをそのまま注入する。
まとめ
このガーレ還元は、患者さんからも不評で
「とにかく苦くてまずい」
「体から出た液体を口にするなんて、考えるだけで気持ち悪くなる」
「飲んだことにして捨ててくれんか?先生には黙っとくから頼むわ」
などなど感想をもらいます。不味いので、ほとんどの患者さんが一気飲みされますね。
看護師としては、目的を伝えること、胆道ドレナージ中だけのものであること、そして応援・励ますことしかできないですのが辛いですね。
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